根性いらずの健康術

体から心までケアする、てんこ式

子供のままで良い事もある【1000冊読書短縮:小説①】

f:id:kon-ten:20200429000223j:plain

立派な大人を見たことないですし

てんこです。絶賛コロナってますね。GWも壊滅的。私は元々インドア派なので、子供がいなければ別段外に出ようとは思いませんが、アウトドア派の人々にとってはやっぱりストレスなんですかね。せっかくの機会だと思って、書を手に取ってみてはいかがかしら。丁度、てんこ式1000冊読書ショートカットも小説に至りました。最初から小説に行きたかったんですけどね、難易度の低い順に紹介してたらこうなりました。ということで、紹介スタートです。

 

スカイ・クロラ The Sky Crawlers森博嗣

森博嗣。読書家で知らない人は多分いないでしょう。かのメフィスト賞の第一回受賞者。ちなみに受賞作は「全てがFになる」で、これもドラマやらアニメやら漫画やらになってますね。スカイクロラも映画で有名になりました。彼の作品はどれも面白いです。元々、名古屋大学の工学系の助教授だった人でして、頭の良いは何でもできるんだなぁ、って感心します。なので、映像化したい気持ちも分かります。分かりますが、映像化すると本来の魅力の10%まで落ちます。何故なら、森博嗣の得意技は思考の表現だからです。映像化するとそれは軒並み消えますので、魅力激減です。なので私は小説版を紹介するのです。

 

・カンナミ ユーヒチ

いつ堕ちても良い。いつ死んでも良い。抵抗があっては、飛べないのだ

S&Mシリーズの犀川先生と迷ったんですけどね。私、犀川先生にも大分影響を受けた節があるので。ただ、何て言うか、純粋さで言うとカンナミに軍配が上がります。カンナミは本作の主人公で、永遠に大人になれない人間「キルドレ」です。戦争を民間の会社が請け負っている世界で、戦争のための戦闘機乗りが彼です。だから当然、敵機を撃墜しますが、カンナミにとって(おそらく相手にとっても)それは別にどうでも良くて、ただ、自由に空を飛べる職業が戦闘機乗りだから、そのついでに相手を討ちます。子供の純粋さとか、美しさをここまで表現できている作品を他に知りません。私、カッコいい大人になりたいと思うのと同時に、子供の心も忘れたくないと。本作を読んで、綺麗でいたいと思ったのでした。

 

ブギーポップ・アンバランス ホーリィ&ゴースト上遠野浩平

高校デビューに失敗した私を、そのままボッチの道に引き釣り込んだ元凶、ブギーポップシリーズの11作目。(笑) いわゆるラノベです。当時の私は、ラノベってオタクの読み物という偏見がありました。ボッチになってなければ手を出してなかった可能性もあります。偏見良くない。人生やり直せたとして、普通の青春と、ボッチ&ブギーポップのどちらかを選択できたとして、私は迷わず後者を選択するでしょう。高校時代の孤独は、間違いなく私の人生に必要なものだったのです。

それで、シリーズの説明ですが、ブギーポップの世界ではMPLSと呼ばれる超能力者と、それの管理や処理を行う合成人間を伴う統和機構が存在します。時に強大な超能力者や悪意ある人間は、人類を破滅に導く存在として「世界の敵」認定されます。世界の敵が発生した場合は、ブギーポップがどこからともなく現れて始末していくわけですが、基本的にはセカイ系ボーイミーツガールです。

 

・結城玲治

アンバランスだからこそ、倒れないように努力できるんだろうよ

➡本作の主人公で、ゴーストの方。地元に進学校に通う高校生。ブギーポップでは珍しく、超能力が使えない一般人が主役です。彼はふとしたきっかけでホーリィと出会い、スリムシェイプという謎の人物からの指令を受けつつ、瞬く間に大犯罪者になっていきます。最後はロックボトムという人類を破滅させるアイテムを巡って、世界の敵に立ち向かいます。彼らが迎える結末とは。

結城玲治君は、思春期なりの不安定さを抱えた普通の高校生です。時期的に自分とリンクしてたのも良かったですね。全く普通で、途中までスリムシェイプに言われるままになんとなく動いていた彼も、最後は自らの意思で決断して行動する姿が、当時の私に刺さった訳です。彼風に言えば、弱いからこそ、強くなろうと思えたのです。私にとって、とても大事な出会いでした。

 

と言うことで、本日の自己研鑽は終わりです。明日も小説のその②を紹介するので、よろしくです。

 

てんこ式健康術:目次