我思う、そこに意思はない。【てんこ式絶望アセプション】
こんばんは、てんこです。前回までで、自分の欲望が達成できない場合に、一時的に欲望レベルを下げる方法を解説しました。これの目的は、ストレスによる脳の萎縮、すなわち能力の低下を防ぐことでした。ただし、まだ自分の欲望が何かを正確に把握出来ていない場合、取るべき対処法が分からない事もあるでしょう。そんな貴方のために、どんなストレスにも効くスペシャルメソッドを紹介しちゃいます。注意：この考え方の理解によって、無気力にならないように気を付けて下さい。あくまで、応急措置です。
【デカルトのその先】
この記事のタイトルは、哲学史上最も有名な言葉である「我思う、故に我あり」をもじっています。ラテン語では「コギト・エルゴ・スム」と言い、どちらにせよ中二心をくすぐられる名言ですが、当然、深い意味があります。デカルト先生は、真実の追求のためにあらゆる物事を疑って掛かりました。欠片でも疑わしいものは真実足り得ないからです。まぁ、病気ですよね。それで、ついには自分の存在すら疑い出したわけです。疑いましたが、「自分の存在を疑うという思考そのものが、自分の存在を証明している」という結論を出して、これを哲学の第一原理としたわけです。
本当にそうでしょうか。
デカルト先生の時代は、科学の発達は大したことなかったですからね。現代にいたら、また違う答えを出しのではないでしょうか。
【その思考も疑わしい】
現代は、脳科学とか、アルゴリズムとか色々進んでますから、人の思考だって科学反応よって生じている事が分かっている訳です。一見、自分で考えているように感じられることも、ただの反応の連続ではないでしょうか。例えば貴方という関数に何か信号が入力されます。それは情報でも、食事でも、音楽でも良いです。その結果、貴方から思考が出力されます。思考という出力はフィードバックされて、また、貴方に入力されます。その結果、また貴方から思考が出力されて、入力されて、出力されて、、、それは無限に続きます。すなわち、思考が連続しているように感じられます。そうなってくると、思考そのものは否定できないかもしれませんが、果たしてそこに自分の意思が存在しているのかは疑わしくなってきます。っていうか、私は意思なんてないと思っています。
【私たちが生きる意味】
まぁ、私も若い頃は、生きる意味とか、生物が存在する理由とか色々考えていた訳です。まず、人間を含む生物が存在することで何が起きるのかを考えました。食べて、食べられて、増えて、移動して。形は変わりますが、地球という箱の中でくるくる回っています。そうか、私たちは物質を循環させるために存在しているんだ。一応の結論を得て一安心しましたが、モヤモヤは消えませんでした。その後、学生時代、お風呂に入りながら歯磨きをしていたら、閃きました。
いや、逆じゃね？
つまり、私たちが物質を循環させているのではなく、物質の循環が起きている結果が、生物の営みという形に見えているだけだと。
それから、物質の循環が起きている理由を考えました。太陽があって、地球が回っているからです。なぜ、そういう風に宇宙ができるのかを考えました。今のところの絶対の真実は、少なくとも私の思考が観測できているのだから、「何かしらの物質があること」です。加えて、それらは一定の形を持つのだから、「物質同士は引き合うこと」です。この事実から推測するに、宇宙は元々、色んな物質が一点に集まっていました。その方がエネルギーが安定するので。ただし、あまりにも多くの物質が狭い空間に押し付けられると、ある瞬間、中心の１つの物質が、耐えきれずに弾き出されます。それはヤバい位のエネルギーを持っているので、その余波で周りもろとも吹き飛びます。これがいわゆる、ビックバンかな、と。多分、弾け飛んだ物質達は、長い時間をかけてまた集まって、耐えきれなくなったらまた爆発するんだろうなと。そのサイクルをミクロ的に見たら、たまたま、私たちの営みという形で観測されるだけなんじゃなかろうかと。
【絶望を受け入れる】
私たちという存在は、その思考も含めて、物質の循環の１つの見え方に過ぎません。すなわち、意思の存在なんてなく、貴方に決定できることは何もありません。なので、貴方が何か大きな失敗をしても、気に病まないで下さい。その時の貴方からは、そういう出力しか出ないのです。また、他人の存在に毒されて絶望しないで下さい。私も貴方も、所詮はただのNPCなのだから。
注意：だからって無気力になったり、自分勝手に生きないで下さい。それは貴方を不幸にします。人生上手く行かなくても気にすんなってことを、大袈裟に言ってるだけです。
